日本の医師の統計では75%です。
斜頭症の発生率
斜頭症の発生率は論文によって大きく異なります。
国によってもこの数字は大きく差がありますので、日本の論文を紹介します。
「斜位乳児のハンドリングの指導について」整形外科と災害外科 1980年 29巻 2号 p. 197-201
によれば「頭部変形のない者25%、右後頭部が扁平になった右斜頭は45%、後頭部全体が扁平な扁平頭蓋5%、左側が扁平な左斜頭は25%の割合」となっています。
ただ、どの程度の変形度をカウントしているかについて明言がなく、1980年当時よりも現時点の方が斜頭症の患者が多いのでレベル2弱の赤ちゃんもカウントしている可能性が示唆されます。
「べびきゅあ」では、某保健所の協力で6か月健診時のレベル2以上の頭蓋骨変形を調査しています。
この調査は先天性疾患を有していない、いわゆる健常児を対象としたものです。
結果として斜頭症発生率は全体の48%であり、右斜頭と左斜頭の割合は7:3、純粋短頭症の割合は6%で34%が斜頭と短頭の複合でした。
性別では男児に多く、およそ2:1となっています。
第1子の斜頭症割合は高いとされていますが、第1子が斜頭症だと第2子に斜頭症率は優位に高く、また、第1子に斜頭症がなくても年齢差が小さいと第2子の斜頭症率は優位に高くなります。
男児に多い理由は女児より男児の方が頭囲が大きい(重い)事で斜頭が重度化しやすいと考えられています。
また、第1子はお母さんの子宮の固さが関係すると言われますが、実際は、生まれた時点での頭蓋骨変形の出現率は最大7%で、大半が後天性のもの。
ですから、お母さんの子宮の固さは原因として然程大きくないと予想されます。
特に赤ちゃんを良く寝かせるほど斜頭症が起こることから、第2子に斜頭症が増えるのはそう言った理由が当てはまると考えられます。